鉄道ショーケーシング
はじめに、PiO PARKでは、羽田のハブ機能と大田区企業の技術力を活かし、地方を含めた全国の鉄道への技術提供を行うためのショーケーシング企画を開催しています。
具体的には、老朽化した車両のメンテナンスや部品の再生、リサイクル部品の活用、長寿命化に寄与するために大田区の技術力を活用するきっかけづくりを推進しています。
PiO PARKショーケーシングエリア
現在、PiO PARKのショーケーシングエリアでは、鉄道模型を展示しています。皆様も一度は耳にしたことがあるかもしれません。車両、直線・曲線レール、踏切や駅など、組み合わせは多様で、お子様だけではなく、大人も楽しめる鉄道模型です。今回、大田区在住の個人にご協力いただき、設置、完成しました。作業時間は半日。先生指導のもと、大人数名で完成させました。メインは何と言っても20階建てのタワー。異なる20車両が一斉に動く様子はまさに観ていて圧巻の一言。完成した際は、おお、と声をあげました。中には、レアな外国製車両も走っています。興味のある方は是非見つけに来てください。さらに、タワーの麓には、複雑な路線コースもあります。子供の頃にタイムスリップしたかのように、こちらもずっと観ていても飽きません。打合せや仕事の隙間時間を利用し、スマートフォン片手に撮影される会社員の方も多いです。また、ご年配の方やファミリーに加え、近所の保育園児のお散歩コースにもなっており、いつも「笑顔」が溢れる場となっています。こちらの展示期間は8月末までを予定しています。
次に目を引くのは、コリドー側(メイン外構通路)のガラスに面した場所に鎮座している本格鉄道模型のHOゲージ車両です。鉄道模型には、主にHOゲージとNゲージがあり、ともに幅広い年代層に人気があります。ではHOゲージとNゲージ、何が違うのでしょうか。
PiO PARKに展示中の鉄道模型HOゲージ
HOゲージとは、鉄道模型のレール間隔が16.5mmで車両スケールが1/87、1/90のものを称します。HOゲージの名前は、1900年代の中盤(戦前から戦後)において日本で高い人気を誇っていたOゲージの半分(Half)のサイズであることが由来とされています。つまり、半分を意味するHalfの頭文字の「H」をOゲージの頭文字の「O」とつなげて、Oゲージの1/2スケールのものをHOゲージと呼ぶようになったようです。
一方、Nゲージとは、鉄道模型のレール間隔が9mmかつ車両スケールが1/150~1/160の模型の規格の総称であり、日本で一番普及している鉄道模型です。また、Nゲージの頭文字の「N」は、9mmのレール幅の「Nine」の頭文字が由来で、全ての模型の線路は9mm幅で統一されています。車両本体は、実物の約1/150~1/160のスケール(縮尺)でつくられています。HOゲージと比較するとスケールは小さいですが、非常に精緻に意匠が表現されており、子どもから大人まで幅広い世代に親しまれている鉄道模型です。
今回、PiO PARKのショーケーシングエリアに展示しているのは、HOゲージです。HOゲージの人気のポイントとしては、Nゲージより大きく迫力があることに加えて、ディテールも非常に精巧な点です。車両の他、レール、架線などに加え、車両が滑走する際にレールの継ぎ目で生じるカタコト音があり、臨場感が溜まりません。
なお、こちらのHOゲージ、発車時刻が決まっております。詳しくは時刻表をご覧ください。
もちろん、ただ模型を設置しているわけではありません。区内企業の建築限界測定器、TRAMCITY HAKODATE(路面電車運転シュミレーションゲーム(PC用))など鉄道に関する製品を展示し、区内外へ技術力の高さを発信するきっかけづくりを行っています。
有限会社エムティプレシジョン様の建築限界測定器
PiO PARKでは、鉄道関係だけではなく、区内企業の様々な分野の製品が多数展示されています。ショーケーシングエリアは開館時間内であればどなたでも無料で観覧できます。是非ともお立ち寄りください。
<参考サイト>
鉄道本舗株式会社, 2024, 「鉄道コラム」, 鉄道本舗ホームページ(2024年7月取得, https://tetsudohonpo.com/column/column20240107/)